ルネとオールブラックス
今夜は、ニュージーランドのラグビーのナショナルチームである、「オールブラックス」というチームと南アフリカのナショナルチームである「スプリングボックス」との大きな試合が南島の一番下に位置するダニーデンという街で開催されました。この試合を観ないで、ルネのコンサートの記事、しかもきっとこの「モントリオール1985年の夏休み」の最後になるはずの大切な記事を書こうと思っていたのですが。。。。いつものようにスプリングボックスは、とてもラフ(乱暴で激しい!)な試合内容をスタート!ハラハラドキドキということになり、セカンドハーフで、11対8まで追い込まれた状況になり。。。もう何も手につかなくなり、腰をすえて観るということにしてしまいました。結果は、21対11で、オールブラックスが勝利でした。ホッといたしました!
オールブラックス対スプリングボックス
ニュージーランドの代表的なスポーツであるラグビー。こちらの子は、4、5才の頃からラグビーチームに入り、裸足でかけまわってラグビーになじんでいくようです。学校でもラグビー部に所属し、ファーストフィフテーンになっている男の子たちは、(女の子のチームもありますけど)他の生徒のあこがれの的ということになり、ヒーローになります。ですから、オールブラックスに入るのが夢!という男の子がたくさんいます。オールブラックスは、男の子だけではなくて、ニュージーランド中の人たちのあこがれ、ヒーローなのです。そして、オールブラックスの選手の言動や行動は、大げさにいえば、「常にきちんと正しくあれ」というような考え方を、ニュージーランドの人たちは持っています。とくに、多くの(特に男の)子供は、「そのような尊敬すべき大人になる」というような想いを持っています。見方によって違うかもしれませんが、ニュージーランド人のメンタリテイと言うのは、結構日本のそれと似ていると思います。
ニュージーランドには、他の国と同じように、いろいろな国からの移民で成り立つ国になりつつあります。ですから、時には人種差別からくると思われる言動、行動などでギクシャスすることもあると思いますが、このオールブラックスの存在があるとき、試合がある時は、そんなことは、忘れて、一致団結、みんなが一つになって応援するんです。みんなで歓声をあげるとき、勝利したとき、胸がジーンと熱くなるんですよ。そして、結局は、オールブラックスやニュージーランドのことがみんな大好きなんだなあと実感させられるのです。
なぜ、オールブラックスのことを話したかというと、今夜の試合が終わって、ホッとした時、ルネとルネのファンの私たちのことを考えたんです。なんだか、似ているんじゃないのかなあと。。。一人一人みんな、ものごとやルネに対しての気持ちや、考えが違っていたとしても、ルネのことが大好きだから、ルネを通して一つになれるのだなと。そして、オールブラックスに感じるのと同じようにというか、それ以上ですよね!それ以上に、ルネは、私たちの胸を熱くさせた、させてくれているんだと思うのです。それに、「言動や行動が正しくあれ」(これは、いろいろな意味で)とか、「尊敬すべき大人になる」という想いを抱かせてくれたのも、私がルネに感じたこと、感じていることの大切な一つの事実なのです。
今夜は、ルネと会った時間について書くのをやめます。その代わりに、コンサートの中でルネが一体どんなことをフランス語で話していたのか。。。とっても興味がありますよね!27年もの間、理解する機会がなかった、またはあきらめていたのですが、ジョセフくんが、とてもていねいに英訳してくれたんです。ですから、ラグビーの試合が終わった後、それを日本語に訳してみましたので、紹介することにします。
merci beaucoup beaucoup à Josef!
コンサートでのルネのお話
オープニング:Celebration (Kool & the Gang )フランス語
ルネは、踊りながら歌っています。
2- Far from over ( Frank Stallone) 英語
あいさつとバンド、コーラスの紹介。そして会場に来ていたお母さんとレジスの紹介
photo@rene&nathalie fan club international vol.2 no.2 1984
gift from fan club
ルネのファンクラブ(当時)の会報にあるRSVPのショーの記事
R.S.V.P
1984年から87年まで、ルネがホストを務めていたバラエテイショーのこと。TVAというテレビ局のネットワークで放映されていました。R.S.V.Pは、René Simard vous présente のこと。「ルネが貴方に贈るショー」という意味。このショーのビデオをyoutube で探してみました。ケベックのルネの大ファンのマリエルさんが沢山 アップしてくださっています。
Chanson thème de l'émission R.S.V.P. 1985
PSVPのテーマソングを歌うルネ。ステキです!
「では、はじめにパトリック、ラフレッシュ、そしてアンドレ、パーカッションは、リュック、ドラムは、ピエール、ギター(バス)は、シモンとギルス。皆さん、拍手をして歓迎して下さいね。」PSVPのテーマソングを歌うルネ。ステキです!
RENE SIMARD -MEDLEY CLAUDE FRANCOIS
(RSVP 1985)
RENE SIMARD & MICHELE RICHARD
LE TEMPS NOUS PRESSE (RSVP 1984)
Celine Dion as Carmen - L'amour Est Enfant De Bohême
(Live at RSVP 1985)
ルネがコンサートの時にも着ていた衣装で、17才のセリーヌデイオンを紹介しています。
1985年、セリーヌデイオンは、まだ17才!そしてルネのプロダクションから離れたルネアンジェリルがもうセリーヌデイオンのマネージャーをしていました。 というより彼女を見いだして成長させたのが、ルネアンジェリルだったのです。ルネの当時のマネージャーとは、ちがって、ルネアンジェリルは、セリーヌの曲の多くをオリジナルで作っていた人。そして「ルネのアメリカ進出で苦い経験をしたルネアンジェリルは、このことから多くのことを学び、セリーヌを世界的に有名な歌手にさせるために成功した。」と自叙伝の中で語っています。もちろんこのことだけが、セリーヌの成功の理由ではありませんが、ルネアンジェリルとルネの当時/元マネージャーの人間性の違いがよくわかるお話を本の中で書いているように思えます。
「それからボーカルグループのスタックス。RSVPのショーにも出演しているのでご存知かもしれませんが、エリーズ、マリオ、そしてルイーズ。ブラボー!今夜一緒にこのショーにいてくれてありがとう!」
「そして、ダンサーのルイーズラピイエールのダンサーのスージー、フランス、サミュエル、ジョアンヌ、ブリジットとクリスチン。あれ、だれかのこと忘れたかな?忘れなかった?ああ、よかった!パーフェクトですね!(拍手)」
「それから、僕をいつも助けてくれて、僕の生涯の友人のリュック カーロンを歓迎して下さい。僕のショーにこんなに大勢で来てくれて僕のために仕事をしてくれてありがとう!」
photo@un homme concert booklet/gift from rene
この人がリュックカーロン(Luc Caron)です。ルネとは、ずっと長い間、一緒に仕事をしてきた指揮とピアノを担当していた人。RSVPのショーでもルネがお世話になっていたそうです。ルネのどんなコンサートのライブを聴いてみても、必ずルネが Luc Caron!とていねいに紹介しているのがわかりますよ。
「僕の母が、観客席のどこかにいることを皆様にもお知らせしておきたいと思います。ママ、どこにいるの? ああ、あそこです。友人や親戚の人たちと一緒に座っています! 」
「それから、僕の兄のレジスもきているはずなんですが。レジス、どこ? あああ、いた!あそこに!レジスは、皆さんに紹介してほしいと言っていたんですよ。婚約者と一緒です。レジスと婚約者には、もうすぐ赤ちゃんが生まれるんです!」
「それでは、お互いのことを知ることができたので、次の歌をうたってショーを続けましょう。」
3- Femme libérée (Cookie Dingler) *フランス語
曲の合間のルネの問いかけ
「今夜この会場には、いろいろな制約から開放された自由に生きる女性はいるでしょうか?」
4- Hello (Lionel Ritchie)英語
5- Sous le sunlignt des tropiques (Gilbert Montagné)*フランス語
6- Careless Whisper (Wham) 英語
7- Wake me up before you gogo (Wham) 英語
曲の合間のルネのおしゃべり
8- Coeur de rockeur (Julien Clerc)フランス語
「この歌は、歌わずにはいられませんね。(多分すごくヒットしていた曲だったから、ルネがこう言っているのでしょう。) 皆さん、手を上に上げて手拍子をして下さい。皆さんの声/手拍子がもっと聴きたいです。はい、手を上にあげて!大丈夫?」
ルネと観客のやりとり
ルネ:皆さんにも僕と一緒に歌ってほしいです。皆さんが歌っているのを聴きたいです。
ルネが歌い始めます。でもお客の乗りが今ひとつ。。。そこでルネは。。。
ルネ:あああ、だめだめ!だめ!
皆さんはロックンローラー魂を持っていますか?いるんでしょう!
客:はいいい!
ルネ:ロックンローラー魂ですよ!
客:はいいい!
ルネ:皆さんが歌わないなら、何度でもこの曲を始めからやりなおしますよ!
客:はい!
ルネ:じゃ、続けましょう、みんなで一緒にね!
photo@own collection gift from friend in quebec
ロックンローラールネ!
ルネは、アメリカ進出を目指していた頃、当時のマネージャーがエルビスの大ファンで会ったことから、エルビスプレスリーのコンサートに出かけたことがあったそうです。その時のエルビスは、体重がとてもふえていて、健康も害していたため、ステージでもほとんど動けなかったとか。これは、現在では、セリーヌデイオンのマネージャーそしてご主人でもあるルネアンジェリル(1976、77年あたりまでルネのサブマネージャー的な存在で、ルネが日本に来ていた時にも、ルネと一緒でした。)の自伝本の中に書いてある事です。そしてそんなエルビスプレスリーに、ルネはあまり興味を示さなかったとも書いてあります。この後、ルネはケベック州を中心とした活動にうつり、エルビスプレスリーの曲がたくさん入ったアルバムもリリースしています。そしてまた、そのずっと後年に、エルビスストーリーというミュージカルの制作にも関わっていました。エルビスを大好きでしかたがなかったのは、ルネよりも、当時のマネージャーだったようです。
René Simard-Escale à Memphis
ルネは、メンフィスというエルビスプレスリーの曲を集めたアルバムを出しています。そしてこの映像は、メンフィスまで行って、スペシャル番組を作ったときのもののようです。
Michèle Richard - J.Farago - R.Simard - Le monde est fou du rock'n'roll
「ロックンロールしているルネ」 の映像が他にもyoutube で観ることができますよ。ルネと一緒にツイストを楽しまれては!?
ルネ:「今夜のショーは、僕たち二人のためにあるんですよ。僕とあなたのために。このショーは始まったばかりです。エンデングまでには、まだずっと時間があります。」
「さきほど、僕は皆さんに、ロックンローラー魂があるかどうかと訊いていたんですが。。。皆さんは、ロックンロールが好きですか?僕は大好きなんです。」
(ここでルネが少しふざけて、冗談を言っています。)
「ロックンロールの時代は、いろいろなグループがいましたね。ママス&パパスとか、そして The Plattersとか。少し前に、コーラスのスタックスを紹介しましたが、このボーカルグループが、ママス&パパスのヒット曲を歌います。皆さんが、僕のテレビショー、RSVPを観たなら、きっと、このボーカルグループが僕のショーのとても大切な才能のある発見となったことが分かるでしょう。 この若い4人は、ケベックシテイからやってきました。では、マリオ、エリーズ、マリーズ、ルイが僕と一緒にママス&パパスの大ヒット曲を歌うので聴いて下さいね。」
photo@marille morin
merci beaucoup à Marielle!
メドレーのスタート
9- Only you (The Platters)英語
10- In the world? よくわからない曲。メドレーの中で短いパートがあった曲
11- California Dreamin(Papas&Mamas)英語
「では、次の曲なんですが。。昨日、ダンサーたちが、間違ってステージの上で踊ってしまったんです。僕たちは、いつもなら、ショー(あるいはこの曲)をアリーナでするんです。でも最近のお客は、ドレスアップしているので、たぶんツイストのダンスをしたくないだろうと思っていたんです。ところが、昨日のお客さんたちは、みんなこのツイストダンスに参加してくれたんですよ。とっても素晴らしかったんですよ。今夜来て下さったみなさんにも同じようにツイストに参加してくれたらとっても嬉しいです。みなさんは、ツイストダンスが好きですか!?みなさん、じゃ、立ち上がって下さい。はい、そして手拍子をして!」
photo@own collection gift from friend in quebec
12- Rock and roll (Elvis)*英語
13- Great balls of fire (Elvis)*英語
14- Blue suede shoes (Elvis)*英語
15- Johnny be good (Chuck Berry)英語
16- (???? translation from a succes)?よくわからない曲です。。。
ルネが腰をどのようにまわしてツイストするのかを私たちに見せてくれています。
17- Let's twist again (Chubby Checker)*英語
18- Comment ça va*ルネのオリジナル(だと思います。この曲は、前年大変ヒットした曲)
「みなさん、もっと大きな声で僕と一緒にうたって!」
19- Just a gigolo ( David Lee Roth)*英語
この歌がおわって、子供が一人、ステージのルネにお花を もって来ました。
ルネ:「あああ、ありがとう。本当に感謝します。いい子だね。お名前は?」
子供:「キムです。」(女の子)
ルネ:どこに住んでいるの? そして電話番号も教えてくれる? (会場から笑い)
ルネ:今夜は、お母さんたちと来たの?
キム:ちがいます、おばさんと。
ルネ:来てくれてありがとう!ナタリーのことが大好きなの?
キム:そうなの。
ルネ:僕もナタリーのことが大好きですよ。そして彼女のことをとても誇りに思っているんですよ。本当にコンサートにきてくれてありがとう。すごく嬉しいです。
そして、他のファンもお花を届け始めました。
photo@flower facebook
このあたりから、ルネの語りかけがとても誠実であり、心がこもっているなと感じたルネのお話が始まります。ルネがこのコンサートの最後の歌をうたう直前に話したこと。文字だけで読むと、なんだかけっこう誰でも言えるようなことと感じる方もいるのかもしれません。でも、実際にルネの語りかけを聴いていると、ルネのお父さんが亡くなる数年前に書いた本の中で語りかけているように、誠実さとあたたかさを感じるのです。ルネのそんなところは、ルネ自身の努力、人間性と、そしてきっとお父さんの持っていた本当の人柄を受け継いでいるのだと考えるのです。
ルネ:「あああ、(キスの嵐!)やっぱり僕のことを思ってくれている人がいるとわかってました! あああ、ありがとう!すごく嬉しいですよ!昨日も、お花をたくさんいただきました。これは、すごく嬉しいことなんです。だって、みなさんが、自分の大切な時間をつかって、僕たちのために、僕たちのことを想いながら、お花を選んで、もってきてくれるんですから。心から感動を覚えているんですよ。新聞で、レポーターが、今夜もたくさんお花をもってくるファンがいるだろうと書いていました。本当に素晴らしいことだと感謝しています。ありがとうと1000回ぐらいいいます。(会場から笑い)みなさん、コンサートに来てくれて本当にありがとう!
ルネ:あああ、そこで、子供が寝てしまっていますね。。。子守唄を歌っていたとは思ってなかったんだけど。。。(ルネは大笑い)でも、すごく素敵な寝顔ですね。きっといい気持ちで寝ているんでしょうね。」
「では、みなさんへ、僕の心の底からのお礼として、この(最後の)歌をうたいます。」
20- Fermeture (Dan Hill 'Sometimes When We Touch') *
ルネ:さようなら、みなさん。来年も会いたいです。スタントンファミリー、ナタリー、そしてコーラスやバンドのみなさんに感謝したいです。ステージに来て下さい。このコンサートを実現させてくださった全ての人たちに感謝いたします。来てくれてありがとう!
スタントンファミリーは、ナタリーの休憩時間に、ステージで何曲か歌を披露した子供バンド。きょうだいバンドでした。ナタリーとスタントンファミリーのコンサート部分は、今回の記事では、紹介していませんが、先週の記事に少し書いています。ルネのバラエテイショー、RVSPでも歌を披露しているビデオを発見!86年の映像ですから、この子たちも85年より成長して見えます。
皆さんのことが、大好きです。さようなら!また次の機会に会いましょう!コンサートのために働いていて下さった人たち、リチャード ミチョープロダクションの方たち、ありがとう!みなさん、ありがとう、来年会いましょう!
スタントンファミリーは、ナタリーの休憩時間に、ステージで何曲か歌を披露した子供バンド。きょうだいバンドでした。ナタリーとスタントンファミリーのコンサート部分は、今回の記事では、紹介していませんが、先週の記事に少し書いています。ルネのバラエテイショー、RVSPでも歌を披露しているビデオを発見!86年の映像ですから、この子たちも85年より成長して見えます。
Famille Staunton à l'émission RSVP en 1986 - Chanson de Noel
La famille Staunton - Self Control - Ma blonde m'aime - She works hard for her money - Tension Attention (RSVP 1985)
これは!ルネのコンサートでも、歌っていた曲、Self Controlがありますね!しかも85年の映像。ボーカルをしていた女の子のことは、よく覚えています。
皆さんのことが、大好きです。さようなら!また次の機会に会いましょう!コンサートのために働いていて下さった人たち、リチャード ミチョープロダクションの方たち、ありがとう!みなさん、ありがとう、来年会いましょう!
photo@rene&nathalie fan club international magazine 1984
gift from fan club
gift from fan club
RSVPの打ち合わせ中のルネ。こうやって、舞台裏で、沢山の人との努力が、すばらしいステージを作り上げるのですね。
では、来週こそ、ルネと楽屋で会った時間のお話をさせていただきますね!読んでいただいてありがとうございます。
riko auckland
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